一人の方が旅立たれました。病院を退院される時は、何かあったら病院と考えられていましたが、在宅療養開始され、週1~2回の往診、毎日の訪問看護、ケアアネとの関わりの中で、家でも安心して過ごせるなと思え始めてきたそうです。輸血で1泊入院し、とても不安な一夜を過ごした事で、御夫婦は、「ささえてくれる人達がいるので(最期を迎える事が)家でもいいかね。」と決められたそうです。辛い症状が続いてましたが、出来るだけ楽になれる様、自分の体を一番良くわかっている御本人が工夫され、必要事は医療職に相談され対処してました。御夫婦でも、その都度その都度判断され対処してました。お風呂にも何回か入られてました。
看護師は、御夫婦ができるだけ満足できる日々が送っていける様、医師と連携しながらサポートしていける様に努めました。御夫婦の判断力の高さと精神面の強さに敬意を感じてました。
訪問中、「来てもらえると安心する。」と話して頂きました。お悔みの訪問では、「訪問中の雰囲気、存在に安心する事が出来た。その時、その時、何が出来るだろうと考えていた。手術出来ないかもしれないと言われたが手術出来、その後は二人で一緒に過ごせたので。」と、話されました残された日々を大事にして出来るだけ満足出来る様過ごされたんだなと感じました。そして、その時の流れの中に私も居させてもらい、生きていく事の意味を教えてもらった事に感謝で一杯でした。こうして看護師として人間として、利用者さん御家族に成長させてもらっているんですよね。「主人の写真と一緒に行きたかったけれど体力的にきつかった所に旅行します。」と、お話しする奥さんと御本人のお写真のとても暖かい表情に、眼がうるんでしまいました。感謝です。