仕事と子育て

 我が家には来月20歳を迎える1人息子がいます。彼は今、埼玉県で1人暮らしをしながら福祉系の大学へ通っています。私が石心会に入職したのはH7年、息子が3歳の頃です。翌H8年に訪問看護ステーションに異動。息子は法人の保育室を経て、公立の保育園に入園しました。小学校入学までの3年間は夫も電気の夜間業務をしていた関係で夜間の緊急訪問時には法人保育室にお願いして一時預かりを利用できた事で安心して訪問に行く事が出来ました。 寝ている所を拉致するように保育室へ送る時、「お母さんはかんごくさん(まだ舌っ足らずの息子は看護婦と言えなかった為)で待ってるかんじゃさんのおてつだいにいかなきゃならないからイチくんはおとまりしてまってるね。」と大人しく保育室の布団に潜り込んでくれた姿を思い出すと今でもウルウルしてしまいます。今思えば、子供心にも母の助けになろうと健気に頑張ってくれたんだなと思います。        物心ついてからずっと看護師として働く母親の背を見ながら、彼なりに考えていたのかいなかったのか、高校3年の最初の3者面談で進路について彼が初めて表明したのが「母のように、誰かに必要とされる福祉の仕事をしたいので社会福祉士の資格を取りたい。」でした。先生の手前グッとこらえていましたが、『ああ、こんな風に私の事を見ていてくれたんだ!!』と又、改めてわが子の心根に触れ胸中は感動で一杯でした。訪問看護ステーションに入職し、月100件近い訪問をしながら、それでも、遣り甲斐と何よりも訪問看護ってこんなに楽しい仕事なんだって実感しながら、有る部分、自分のやりたい仕事を続けられたのは、ステーションの先輩や当時の管理者に支えられていた事も有りますが、なによりも夫や息子の協力が有ったこそと思います。そんな母親を肯定的に受け止めてくれていた息子にただただ感謝するばかりです。近い将来、同じ目線で仕事の話が出来ることを楽しみにまだまだ頑張らなければ!!と心に誓う母であります。